✅GPIFや公的年金制度とは
✅GPIFから学ぶポートフォリオ
✅投資は悪なのか
GPIF:年金積立金管理運用独立行政法人
GPIFとは年金積立金管理運用独立行政法人と言い、年金積立金の管理・運用を行う公的年金制度の一部を担っています
昭和36年に年金福祉事業団として設立され、昭和61年から年金資金の運用事業が始まりました
公的年金
私たちのライフステージにおける様々なリスクにおいて、日本の社会では公的年金と言う制度によって支えられています
制度を支えているのはまさに私たちです
つまり国民全員がお金を出し合い助け合う仕組みとなっています
少子高齢化が進み、増税による国民の負担は大きくなっているかもしれません
しかし、制度自体は古くからの日本人の心を反映した素晴らしい制度だと考えています
運用収益

年金や税金において日本のメディアではなぜかバッドニュースばかりを報道しますが、GPIFの運用状況は上図のようになっています
収益率は年率+3.09%
収益額は累積+74.9兆円
決して私たちの年金は減って行ったり消えて行ったりしている訳ではないんです
GPIFは明確な運用目標や原則を元にポートフォリオが組まれているため、規律を守った資産運用をしていると考えられます
GPIFの投資原則やポートフォリオ
運用目標

GPIFの長期的な運用目標は【賃金上昇率+1.7%】と開示されています
私も素人なりにたくさんの投資・資産運用の書籍を読んできましたが賃金上昇率を適用する書籍は見たことがありません
なぜGPIFはあえて賃金上昇率を適用するのか?
それは公的年金の運用だからこそ、そうせざるを得ない理由があります
私たち現役世代への徴収は賃金に対して一定の割合で行われます(厚生年金の保険料率は18.3%)
そのため、国全体でみた時に現役世代の賃金の上昇があれば徴収される金額も大きく増えます(割合は勿論一定)
歴史からみると年金給付も賃金上昇率に連動して増えていくため、年金の徴収と給付のバランスを考慮した結果、賃金上昇率を組み入れた計算をしている訳です
長期投資

GPIFの運用は長期的な視点で行われる長期投資を基本原則としています
株式や債券は政治・経済・災害などさまざまなリスクがあります
そのため、短期的には上下の変動が非常に大きくなり安定しません
しかし、長期的にみると正しく資金を活用することで成果をあげています
分散されたポートフォリオ
リスクを軽減するためにもう一つ重要なことは分散投資です
GPIFの運用におけるポートフォリオは国内株式、国内債券、外国株式、外国債券の4つに分散されています
それぞれのアセットクラスに分散することで、決して大きなリターンでは無いかもしれませんが、大きな損失を出さないディフェンシブな運用が行われています
ここでいうポートフォリオがアセットアロケーションだと言うことはとりあえず無視しておきます
気になる方は分散投資と合わせて過去記事で解説しているので参考にしてください
ESG投資
GPIFはESG投資も取り入れています
ESG投資とは
- Environment:環境
- Social:社会
- Governance:ガバナンス
の3つの頭文字からなる概念です
今まで投資・資産運用には財務状況などの企業価値を図るファンダメンタルが使われてきました
しかし近年、SDGs(国連の持続可能な開発目標)に注目が集まり、世界をポジティブにするための投資が行われるようになりました
社会や環境をより良いものにしていく企業を応援するための投資って素晴らしくないですか?
SDGsを知らない方はこちらを参照してください⇒SDGsってなんだろう?日本ユニセフ協会
投資が悪だとするならば年金も悪
このように投資・資産運用は正しい知識やリスク許容度に応じて運用すれば決して悪ではありません
もし本当にダメなものだとするならばあなたやあなたの家族が手にするであろう年金は悪だと言えます
もし、間違った知識を持ち先入観だけで判断しているのであれば一度投資やお金のついて学んでみてください
SDGsのような世界的な取り組みにおいてもあなたが貢献できる1つのツールとなり得ます
まとめ
私を含めた日本人は義務教育においてあまりお金に対する勉強をしてきていません
ですが、それを国や学校のせいにすることは無意味です
自分自身が学び、制度や仕組みを知りどのように活かすか
それがこれからの社会を生き抜く上で必要なスキルだと考えています
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