この記事では米国株式ETFであるVEAについて紹介しています。
2020年3月頃のコロナショック後から米国株人気が加速していますが、世界への分散投資をする際には一考すべきETFかと思います。
VEAの特徴を知り比較対象となるその他の銘柄と見比べてみましょう。

オルカンやVTでいいじゃん!ってのは言いっこなしね(^^)/
VEAとは?
VEAはバンガード社の運営するETFです。ベンチマークはFTSEオールキャップ先進国(除く米国)インデックスで、その名の通り米国を除く先進国の大型・中型・小型公益事業株の約4000銘柄に投資をしています。
純資産額推移


ファンドの純資産額は2021年5月時点で1467億ドルです。2014年からの純資産額推移を見ると2018年の減少を除いて着実に増加していることが読み取れます。特にコロナショックがあった2020年は大幅に増加していることから株式市場に大量のマネーが流れ込んでいることが分かります。
経費率
経費率は0.05%と低コストなETFです。全世界株式ETFのVTが0.08%、全米株式ETFのVTIが0.03%と考えると丁度引き算したような経費率ですね。潤沢な資産があるETFですので、さすがバンガード!と言いたくなります(^^)/
地域別比率


ヨーロッパが50%以上、アジアが40%弱とヨーロッパとアジアで90%以上を占めています。



そりゃ米国を除いた先進国株式だもんね!
国別比率


国別の構成比率トップは日本の22%。イギリス、カナダ、フランスと上位4か国で過半数を占めています。



もちろん時価総額加重平均のETFだよ!
セクター別比率


景気敏感な素材や資本財、金利敏感な金融や情報技術(ハイテク)が約50%の構成比率です。



全米株式ETFのVTIも景気敏感、金利敏感セクターの構成比率は50~60%みたいだね!
構成銘柄トップ10
1.サムスン電子:1.47% 韓国
2.ネスレ:1.39% スイス
3.ASMLホールディング:1.09% オランダ
4.ロシュ・ホールディング 1.01% スイス
5.トヨタ自動車:0.86% 日本
6.ノバルティス:0.81% スイス
7.LVMHモエヘネシー・ルイ・ヴィトン:0.74% フランス
8.AIAグループ:0.66% 香港
9.ユニリーバ:0.63% イギリス
10.SAP:0.61% ドイツ



トヨタやルイ・ヴィトンなど知っている企業が名を連ねているね!
VEAの株価チャート
コロナショックで直前の高値から30%強の下落がありましたが、現在は50ドルを超える株価を付けています。
VEAと類似する銘柄
VEAのような米国を除いた株式ETFはいくつか存在します。それらの銘柄をいくつかピックアップしていますので比較しながら各々で投資方針に合うか検討してみてください。
VXUS:バンガード・トータル・インターナショナル・ストック(除く米国)ETF
VXUSは米国を除いた全世界株式ETFで銘柄数は約7500銘柄です。
VXUS=VTーVTIと思って頂いて良いと思います。
経費率は0.08%でVTと同じコストです。



VEAとの大きな違いは新興国を含んでいること!
VTIをコアで運用している方が+αでVTのようなポートフォリオにする場合はVXUS一本で解決します。
SPDW:SPDR®ポートフォリオ先進国株式(除く米国)ETF
VEAに最も近い特徴を持つETFであるSPDWは米国を除いた先進国株式ETFで約2200銘柄で構成されています。経費率はVEAより低コストな0.04%でステートストリート社が手掛けるETFです。
純資産額は110億ドルでVEAが1400億ドルを超えることを考えるとやや見劣りします。以前はVEAの経費率がやや高くSPDWに劣後していましたが、現在ではほぼ変わらないETFになっています。
相関係数も高くほぼ同じですので、経費率の面だけで見るとSPDWの方が良いのかも知れませんね。



コスト面で有利なSPDW、純資産額の多い安心のVEA
あなたならどっち?
まとめ
現在では投資信託でeMAXIS slim全世界株式(オール・カントリー)やETFでVTが買えたりするので、全世界への分散投資が簡単にできます。
VEAは人気のETFであるVOO、VT、VTIと比較すると世界の覇権を握っているアメリカが含まれていないので、コアになりにくいです。
しかし、アメリカがこれからも覇権を握り続けるかは分かりません。直近のリターンだけに捉われず今一度ポートフォリオを見直してはいかがでしょうか?
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